中堅・若手医師からのメッセージ

中島宏親(平成25年卒、助教・外来医長)

中島宏親先生

泌尿器科に興味を持っている皆さんへ

私が泌尿器科に興味を持ったのは学生時代(4年)で、シンガポールにロボット手術留学していた泌尿器科某先生の講義が面白かったのがきっかけです。

その頃は麻酔科にも興味があり、研修医の途中まで私は泌尿器科と麻酔集中治療科で迷っていました。

泌尿器科でも麻酔科でも素晴らしい指導医に出会えたということもあり悩みましたが、最終的には研修医2年目の10月頃だったと思いますが、より癌治療に関わり・診断から治療に関わる科ということで泌尿器科を選択しました。

今は泌尿器科医としては8年経ち、中堅医師という立場でコメントしていますが、泌尿器科は幅広い分野を扱っている上に、日々治療が進歩しているのでやるべきこと習得すべきことがたくさんあり、知識・技術をUPDATEしていく必要があり全く飽きることがありません。

現在、島根の泌尿器科医は不足している(ように感じる)ので、仕事が無くて退屈することはまずないでしょう。もし興味が少しでもあれば、ぜひ実習や研修で泌尿器科を選択してみて下さい。より良いイメージになると思います。

皆さんそれぞれ事情があると思うので必ずしも島根に残れる人ばかりではないと思います。他の地域で泌尿器科医を目指したい場合も遠慮なく相談して下さい。

ちなみにアメリカやオーストラリア等の諸外国で泌尿器科医になるのはかなり狭き門で、希望するだけで泌尿器科になることができて、専門医もとれる日本はラッキーだそうです。

また自分のように複数科で迷っている方は、一人で悩まず相談してもらえれば、あなたのビジョン・スタンス(やりたいこと、働き方などなど)にあった道を提案します。

色んなタイプの医局員がいるので自分に合ってそうな人に声をかけてみて下さい。

坪井一朗(平成28年卒、助教)

坪井一朗先生

皆さん泌尿器科のイメージってどんなものをお持ちでしょうか?

最近はロボット支援下手術の普及の影響もあり、医療関係者以外の方でも「どうやら泌尿器科はロボット手術をする科の様だ」と認識がされ始めているのではないでしょうか。自己紹介を踏まえて泌尿器科と島根大学泌尿器科医局をご紹介します。

医学部1年生になった2010年にロボット支援下前立腺全摘除は保険適用されておらず、自分は泌尿器科という科があることすら知りませんでした。恥ずかしながら、その後年数を経ても「泌尿器科は多分おちんちん(全く医療用語でなく不適当ですが)を扱うところなんだろうな」という程度で、よくわかっていませんでした。

しかしながら、医学部5年生のクリニカルクラークシップで前立腺がんに対するロボット支援手術、尿路結石や前立腺肥大症に対する内視鏡治療、尿路上皮癌・陰茎癌・胚細胞生腫瘍・腎細胞癌に対する化学療法、そして末期腎不全に対する生体腎移植を見て、外科から内科まで全てを網羅する幅広い診療科だと実感しました。内科・外科にない、どちらも学ぶことができ、患者さんと長く関われることの魅力を感じ泌尿器科を選択しました。

2022年現在は島根大学病院で岡山大学病院から赴任された和田耕一郎教授の指導の下で研鑽を積んでいます。現在医師7年目でロボット手術、腹腔鏡手術、経尿道的内視鏡手術、開腹手術、化学療法、免疫チェックポイント阻害薬など、枚挙にいとまがないほど学ぶことがあり、非常にやりがいのある毎日を過ごしています。

島根大学病院泌尿器科医局は現在医師9人(そのうち女性医師2人、男性医師1人が育休中)、秘書3人、技術員1名の計13名と、決して多い人数ではありませんが、他科にも負けず笑顔と笑い声が尽きない医局です。臨床研究棟2階の医局前を通っていただければその笑い声も部屋からこぼれていると思います。気になればいつでも気軽に泌尿器科医局にお越しください。医局一同お待ちしております。

横山周平(平成30年卒、助教)

横山周平先生

皆さんこんにちは。平成30年に愛媛大学を卒業し、雰囲気がよく活気のあった岡山大学の泌尿器科に入局、一昨年に島根大学の泌尿器科に赴任してきました。山陰地方で生活するのは初めて不安が強かったですが、他大学出身者でも温かく迎えて頂き、医局員やメディカススタッフと仲良くなり、患者さんの優しさにも触れて、毎日楽しく仕事をしています。

島根大学泌尿器科の一員として仕事をしていて、代表的な「よかったなぁ」は、

  • 一貫して泌尿器科で患者さんを診られる
  • 若い(現在卒後5年目)うちから外来や手術を担当できる
  • 助け合いの精神にあふれた医局で居心地がよい
  • 島根県、泌尿器科の特性として、収入も比較的多い

と、いうことです。

手術の要否でこれまで診てきた患者さんを他科にお任せすることはほとんどなく、いつも患者さんと一緒に方針を相談、選択できます。よく勉強して手技の練習に励んでいれば、手術をはじめとした責任ある仕事を担当でき、いつも上級医がそばにいてくれます。

島根大学の泌尿器科は少人数(常勤は9名)なので、常にお互いを助けながら、先進的なことを含め広い守備範囲をカバーしていると思います。特に体調管理や出産・育児に関しては、なにかあればすぐに誰かが助けてくれ、助けが必要なら言い出しやすい雰囲気です。かなり忙しいながらも、雰囲気もとてもいいと思います。

収入に関しては、他大学の泌尿器科や、島根大学の他科と比べるといいほうで、車もキャッシュ・一括で買いました^^

不満があるとしたら、いつも天気が悪い、遊ぶ場所が少ない、ということですが、滅入る気持ちを周囲がカバーしてくれますし、自然の中で遊ぶことについては十分だと思います。車で広島や岡山にもすぐに出かけられるので、そこまで不便でもありません。

島根の泌尿器科に興味がある方は、いつでも声をかけてください。酸いも甘いも、表も裏も、何でもお話しします。

一緒に仕事ができるのを楽しみにしています。

吉岡彩織(平成31年卒、医員)

吉岡彩織先生

平成31年に島根大学を卒業し、2年間島根大学での初期研修を経て、泌尿器科に入局しました。泌尿器科を選んだ理由を、泌尿器科の魅力を交えながらお話させて頂きます。

学生の時から手術が好きで、将来は外科系に進もうと思っていたのと、女性のための医師になりたいという想いがあり、女性泌尿器という分野があることを知ったのが、泌尿器科を選んだ一番の理由です。また、診断から治療まで一通り自分たちの科で完結することや、外科治療だけでなく、内科治療や透析の診療にも携われることも惹かれた理由の1つです。経尿道手術や開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット手術などたくさんの種類の手術があり、疾患も腎癌や膀胱癌、前立腺癌などの悪性疾患だけでなく、尿路結石や排尿障害など多岐にわたります。

現在和田教授のご指導の元、和気あいあいとした雰囲気の中診療しています。早いうちから手術の執刀や外来診療もさせて頂き、日々勉強の毎日ですが、少しずつできることが増えていくのは嬉しいです。上級医の先生にも相談しやすく、どんなに小さいことでも困ったらすぐに相談していますし、毎日色々なことを教えて頂いています。

また、私は産休明けですが、外科系だと育児や家庭との両立は難しくないですか、とよく聞かれます。今1歳の子どもがいますが、周りの先生方にいつも配慮頂き、無理のないペースで働くことができています。手術に興味はあるけれど、育児も仕事も両立するのは難しそうと思っている女性の先生も、詳しい話はまた直接聞いて頂ければと思います。

少しでも興味のある学生や研修医の皆さん、ぜひ一度泌尿器科に顔を出してみてください。皆さんに会えるのを楽しみにしています。