指導医コメント

和田耕一郎(教授)

和田耕一郎教授

医学部生、研修医のみなさん、こんにちは。我々のHPを閲覧して頂き、ありがとうございます。

泌尿器科では男性の新規罹患者数トップの前立腺癌、腎がん、膀胱がんなどの悪性腫瘍、尿路結石や排尿障害、尿路性器感染症、腎移植を中心とした腎不全医療、男性不妊症、女性泌尿器科など、多くの領域をカバーしております。言い換えると、多くの臓器、疾患、老若男女を問わず全ての方々に対し、内科的・外科的なアプローチを実施する「総合臨床科」といえます。しかし、全国にはわずか8,000人程度(2.4%、厚生労働省、2018年)しか泌尿器科がおりません。従って全国的に、慢性的に泌尿器科医は不足しております。

島根大学医学部泌尿器科は、少人数ですが利他の精神をもって助け合い、楽しく学びながらスキルアップして頂ける診療科です。医局員が少ないため、若いうちから多くの手術を術者として担当して頂き、責任あるポジションで仕事をして頂いています。実際に、当科の医局長である小川貢平は、全国の泌尿器科でも、そして島根大学内の診療科でも最も若い医局長です。医局も同門会も小規模であるため風通しもよく、皆がまとまって同じ方向を見ながら協力し、島根県の泌尿器科診療を分担しています。

ぜひ、この広い領域(泌尿器科)を広い地域(島根県)に浸透させるために、若い先生方と一緒に仕事ができればうれしいく思います。お気軽にお声がけ、メールや電話でのご連絡をお待ちしております。

本田 聡(島根大学医学部 総合医療学講座 大田総合医育成センター 外科系教授)

本田聡先生
本田聡先生

泌尿器科診療は内科的側面と外科的側面を兼ね備えています。その領域は泌尿器腫瘍、排尿障害、尿路結石、尿路性器感染症、腎不全、性機能障害、外傷、小児泌尿器、女性泌尿器などと多彩で、局所ばかりでなく全身管理を学ぶこともできます。

扱う臓器も腎臓、副腎、尿管、膀胱、前立腺、尿道、陰茎、精巣、精巣上体、精索などと多岐にわたっており、マイナー系と呼ばれる科ではありますが、腎臓や副腎、膀胱の手術では腹腔からアプローチし腸管を扱うこともあり、一般外科的な手術を経験することもできます。

また、開放手術ばかりでなくロボット支援手術や内視鏡手術も数多く行い、薬物療法や行動療法のような内科的治療から取り組む疾患も多く、『診断から治療まで』、一貫とした診療ができることは非常にやりがいにもなります。

泌尿器科専門医とは、2年間の初期臨床研修修了後、泌尿器科領域を中心として日本泌尿器科学会で定められた研修カリキュラムに基づいて4年間以上の専門医研修を受け、資格試験に合格し専門医として認定された医師です。さらにがん診療を志す方々は「がん治療認定医」を、透析医療を志す方々は「日本透析医学会専門医」を取得することもできます。

島根県の泌尿器医療水準は大都市圏の病院と比較しても遜色なく、島根大学ではこれまでも最新の医療を他大学に先んじて積極的に取り入れてきました。医学生、初期・後期研修医の皆さん、『島根の泌尿器科医』になってこれからの島根県の医療を支えていきましょう。

小川貢平 (学内講師)

小川貢平先生
小川貢平先生

泌尿器科診療は多数の良性〜悪性疾患を扱い、内科的治療・外科的治療両方ができることが魅力だと言われています。

泌尿器科の研修において内科的治療では、排尿障害や感染の治療、全身管理や化学療法などを順次マスターしていきます。外科的治療では、まずは経尿道的手術や小手術からはじまり、開腹手術や腹腔鏡手術、そして昨今適応が拡大しているロボット手術とどんどん新しい目標に挑戦していけることも魅力の1つかと思います。

島根大学泌尿器科では病棟・外来・手術研修を通して、若手の先生が何事にも挑戦しやすい環境をサポートしています。そのため、若いうちから多くの手術について学び、担当して頂けます。また、責任ある役職にも早く就くことで、非常にやりがいのある充実した日々を過ごすことができます。

一方、仕事だけではなく、家庭やプライベートとの両立も大切なことです。当科では積極的な有休の取得や女性医師のサポート、男性医師の育休取得など、お互いの背景を尊重し、助け合いのできる体制をとっています。少しでもご興味ある先生がおられたら、気軽に見学や実習も可能ですので、ぜひご連絡ください。